niwatomo10
そんなテルの前を大きな虫がピョンと横切りました。
コオロギです。
「お~っとっと、行き過ぎた。」そう言うと今度はテルのそばまで歩いてきました。
「オレはコロ、大丈夫そう恐がるなよ、食べたりしないから。」
とやさしく言いました。「オレは昼間あんまり動かないから、ぼーっとしていて、そしたらカマキリが横切ったんで、びっくりしたんだよ。」コロが言いました。
「え~っ!、カマキリがいるの、そりゃ恐い!」テルはぶるぶるふるえます。
「どこかへ行っちまったよ、それより君はこの辺じゃ見かけない顔だな。」
「ボクはテル、少し遠くからやって来たんで、よろしく。」
「オレは夜にならないと元気がでないからこれで帰るよ、もしよかったら毎晩いろんなやつらと演奏会をやるから聞いてみるかい。」
「ほんと!演奏会か、聞いてみたいな、で、どこへ行けばいいの。」
「あははは、夜になれば、どこにいても聞けるけどさ。」
「へ~、そうなの、楽しみだなー。」
テルはどんな演奏会なのか、とても楽しみになりました。