pin7
ある日の事、ピンがいる空き地に大人の男の人が立っていました。
知らない男の人だったので、ピンは息を飲み込んで見つからないようにしました。
ピンとそばに居たパルは草の陰からじっと様子を見ていました。
しばらくして、一人の女の人が車椅子に乗った女の人を押してきました。
車椅子に乗った人はピンが見覚えのある人でした。
その人は、大人の人たちをそばから離れるようにお願いすると、優しい声でピンの名前を呼びました。
優しい声の主は夢にまで見た家の人だったのです。
足が動かない家の人はお世話になっている人に、ここまで連れてきてもらったようです。
懐かしい声に、ピンは複雑な気持ちになりながらもじっと様子を見ていました。